銘柄スカウターで割安感を見分ける方法

高配当株の割安度を分析するのに便利なのがマネックス証券の「銘柄スカウター」です。
これはマネックス証券で口座を開設していれば誰でも無料で使用することができます。
長期間で保有する時において重要であるでPER・PBR、予想配当利回り推移、実績配当利回り推移などの過去5年間の推移が見えるので今の株価が割安かどうか、また過去平均と比べて配当利回りが高いかどうかを比較して確認することができます。

僕たち3人も銘柄スカウターを愛用しており、高配当株の買い時を調べる時には必ず使用しています。
▼銘柄スカウターについてはこちらもチェック



今回は【あいホールディングス】を例にして使い方を解説していきます。
配当利回りから割安感を見極める
銘柄スカウターで買い時を調べる時には、【配当利回りが過去平均を上回っているか】が1つの判断材料になります。



配当利回りは高いタイミングで買えばいいんだっけ?



そうだね!配当利回りが5年間で高い時に買いたいよね!
あいHDで言えば、5年間の配当利回りが最大値付近の4.4%付近で買うことができればかなりお得です。
逆に最小値の2.0%付近で買うのとではお得度が全然違ってくるよね。



でも、なんで株価は上がってるの配当利回りも上がってるんだ?



いい質問だね。ジンベイくん、復習しよう!利回りが上がるタイミングは株価が下がるのともう一つの要因はなんだっけ?



なるほどね!増配したってことだね!



そういうこと!増配で株価が上がっても利回りが高くなったらお得だよね。同じ利回り4%で考えてみて欲しいんだけど株価100円で10株買うのと1000円で1株買うのって同じ配当金でしょ!
ここが大事!
高配当株投資おいて重要なのは現在の配当利回りです
改めて過去5年間の推移を見てみると、あいHDの配当利回りはかなり高くなっていることがわかります。
これだけ最大値に近いと投資妙味があると判断できるでしょう。



どうしてもその銘柄が欲しい時でも最低でも平均値以上で買いたいです。欲しい利回りまで待つのが高配当株の一番難しいところですね。
PERから割安感を見極める
一番上の四角で囲った部分が現在のPERが過去の数値と比べてどれくらいの位置にあるかを示しています。



これを見ると過去2年間&5年間で一番割安な水準になっていることがわかりますね。オレンジ色の部分が平均値となっていて、現在の値は右下の赤丸です。



それはわかったけどそもそも低いと割安って考え方はどうしてなの?



簡単にいうとその株の期待値が低いっていうこと。だから加熱感がなくて何か一ついい材料(増配や株主還元政策の変更など)が出ると株価も上がっていく可能性があるよ。
▼割安感を見分ける指標



あいHDはPERを見ても割安水準にあることがわかりますね。
業種によってもこのPERは異なるので、まずはその銘柄が過去5年間でどの水準にあるのかをみていくといいかと思います。
大幅な変化に注意!



ここまでPERについて解説してきましたが、2023年12月18日を境にPERが大きく下落しているのがわかりますでしょうか。
このように大きく一直線に変化している場合は理由が必ずありますので確認してみましょう。
今回のPERの変化の理由はこれです→お知らせ



このお知らせのポイントは以下の通りです。
- 投資の決定
あいホールディングスは、岩崎通信機に対して3億7千万円以上を投資し、その株を購入する決定をした。 - 岩崎通信機が関連会社に
この投資により、岩崎通信機はあいホールディングスの関連会社となり、あいホールディングスの決算書に岩崎通信機の業績が反映されるようになりました。 - 業績予想の修正
岩崎通信機が関連会社になったことで、あいホールディングスは自身の将来の業績予想を修正しました。



つまり、あいHDが岩崎通信機を子会社にしたので岩崎通信機の利益もあいHDの利益の一部として計算されるようになったということです。
そのため1株あたりの利益も増えたためPERが下落したということになります。
EPSは最終利益÷発行済み株式数 で表します。今回は子会社したことで利益は増えますが、今回は発行済み株式は変化しないためEPSが上昇し結果的にPERが大幅に下落しています。
このように指標が大きく変化する場合には株価や配当の増減、利益や資産の変化といった理由があるので必ずチェックするようにしましょう。



特に決算期には大幅に変化することが破るのでどんな理由か要チェック!
PBRから割安感を見極める



グラフの見方は先ほどのPERと全く同じだよ。あいHDのPBRは過去平均ぐらいになっているね。



これも低ければいいってことね♪



あながち間違ってないけど、これはあくまで補足程度!低い方が資産を多く持っていて割安と分かるけどこれが低いからといいて割安ではないかな。
買い時で大事なポイント
あくまでPBRは補足指標に過ぎない。大事なのは配当利回りとPERの水準がどうかです



これらを総合的に判断して配当利回りが4%に近づいたタイミングで購入することで割高ではない株価で購入することができます。



これも大大大前提は銘柄分析をして生涯保有したい銘柄かどうかが基準になってくるってことだね。



そういうこと!このPBRもこの記事で解説してるので見てみてね
▼割安感を見分ける指標



このように銘柄スカウターを使うことで現在の株価が割高なのか、割安なのかを簡単に分析することができます。
⚠️あいHDはこの後、決算で株価を落として一時1900円前半まで落として配当利回りは5%を超えています。今このようにこの手法が100発100中で底で買える保証はありません。ですが多くの高配当株投資家はこの指標を参考にしています。



大事なのは長期で見る時間軸ってことだね。
実際にこの手法を使って割安感がわかった銘柄は?
澁澤倉庫(9304)


2024年に最大値付近の4.1%時に購入していれば大増配の恩恵も受けて含み益もたっぷりの状態になっているかと思います。まだ、現状で過去最大値付近の利回りを推移しています。
サンドラッグ(9989)


2024年10月〜12月ごろに配当利回り最大値を超えたタイミングでコツコツ買っていれば今現在は値幅1000円以上(30%)近くの含み益を作れていることになります。しかも配当金も増配しているので高配当株投資家として理想的な展開かと思います。24年11月はPERも過去5年で最も低い水準を推移していたので本当に割安だった時期でした。
絶対にそこで買える保証はないが高値掴みしにくい。ただ、このようにどこまで利回りが高くなるかは誰にもわからないので一気に買うのではなく時間分散を心がけましょう。



高配当株投資家のほとんどが銘柄スカウターを使っていると言っても過言ではありません!



みんなも使い方をマスターしよう!
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