【銘柄分析の神ツール】10年スクリーニング活用法

マネックス証券のスクリーニングがすごい!

優良な高配当株を探すときに使うのがマネックス証券の10年スクリーニングです。
10年スクリーニングは、2019年にマネックス証券の「銘柄スカウター」に追加された機能でマネックス証券に口座を持っている人なら誰でも無料で使えます。

スクリーニングってよく聞くけどなんだっけ?



簡単にいうと欲しい銘柄の条件を決める作業のこと。
日本の上場銘柄の約4,000社から投資したい銘柄を見つけるために使う便利な機能だよ!
美味しいレストランを探すとき
- 価格:3000円以下
- 立地:駅から5分以内
- 料理:フレンチ



こんな風に銘柄もいろんな条件を使って絞っていくんだよ。



あぁーなんとなくイメージが湧いてきた!
銘柄のスクリーニングは他の証券会社でも利用できますが、マネックス証券なら「過去10年間の増収回数や増益回数」や「過去10年間の平均増収率や平均増益率」など、他の証券会社のスクリーニング機能では利用できないような条件で銘柄を探すことができます。
またスクリーニングした銘柄をそのまま“銘柄スカウター”で見ることも出来るのでとても便利です。



では実際の使い方を紹介していきます。
10年スクリーニングの使い方


高配当株をスクリーニングしていくためには、自分が探したい銘柄の条件を決めなくてはいけません。
高配当株投資で投資したい銘柄の条件は長期的に安定して高い配当利回りを維持してくれる企業です。
まずはそんな優良高配当株を見つけ出すための条件1つ紹介していきます。
- 売上高(10年間の成長率)
⇒10年&5%以上 - 営業利益(10年間の増益回数)
⇒6回以上 - 当期利益(10年間の増益回数)
⇒6回以上 - 予想配当利回り⇒3%以上
- 配当性向⇒70%以下
- 連続増配年数⇒2期以上



これはあくまで一例で日経全体の株価が下がると銘柄がたくさんヒットしたりするよ!



その時は配当利回りを3.5%に変更したり、厳しく条件に設定するのも一つの手だよ!



では各項目と設定する目的について解説していきます。
長期的に売上を伸ばす会社を絞る


売上高、営業利益、当期利益の条件で10年間という長い期間でも売上を伸ばし続けている企業を絞り込みます。
- 売上高(10年間の成長率)⇒10年&5%以上
- 営業利益(10年間の増益回数)⇒6回以上
- 当期利益(10年間の増益回数)⇒6回以上
まずはこの条件でスクリーニングをすれば大丈夫ですが、慣れてきたら成長率か増益回数のどちらかで設定すればいいので好きな方を選びましょう。
成長率と増益回数を変化させることで違った銘柄にヒットすることもあります。
売上高と利益の成長率が重要!



なんで売上や利益が大事になってくるの?
業績がいい銘柄がいいとはいうけど…



それは配当金の原資は利益の一部だから!
だからこそ営業利益の成長は必須なんだよ。



業績が成長していかないと配当金が出せなくなるってことか…



営業利益が増えてれば問題ないかというとそうではなくて、売上も重要なんだ!
セリア(2782)を例にしてみるね♪
セリアとは全国に約1,800店舗以上を展開する100円ショップです。
商品は基本的にすべて税込110円(※一部例外あり)で、生活雑貨やキッチン用品、文房具、DIYグッズ、インテリア用品など、日常生活に役立つアイテムが豊富に揃っています。
セリアは為替の影響によって業績が大きく変化していくのは特徴の一つです。



え、セリアって全部日本国内で売られてるんだから為替なんて関係ないんじゃないの?



実は国内だけでなく海外メーカーから材料を仕入れることがあるので円高恩恵銘柄の1つだよ。


セリアは2008年から毎年、売り上げを伸ばして17年連続で増え続けています。
一方、営業利益はですが2022年以降は円安が加速した2022年から営業利益は右肩下がりです。



これは為替が影響しているよ!
急激な円安で150円、160円と伸びていき、材料費を仕込むのにお金がかかってしまし利益を伸ばせなかったのは想像できるかと思います。



確かに為替の影響で業績に大きく変化するんだね。
たけどなんで売上が大事なの?
利益だけでいいと思うんだけどなぁ・・・



円高になったら材料費が安く仕入れるよね?
そしたら営業利益はどうなるかな?



あっ!なるほど!そしたら営業利益めちゃくちゃ伸びますね♪



円安が終息し円高に向かった時には営業利益が大幅に成長することで大増配にも期待できるよね。
海外から商品を仕入れている企業は、円高になると仕入れコストが下がるため、利益率が改善しやすい傾向があります。
しかし、売上が減少しているにもかかわらず営業利益だけが伸びている銘柄は為替など一時的な要因による利益改善の可能性があるため注意して見る必要があります。



配当金がもらえなくなる未来を避けるためにも売上も営業利益も伸びている企業を選定しましょう。
安定して配当を出す会社を絞る


次に安定して配当を維持してくれる会社を絞り込む条件です。
- 予想配当利回り⇒3%以上
- 配当性向⇒70%以下
- 連続増配年数⇒2期以上
この3つの条件で株主還元に積極的な企業をスクリーニングしていきます。
配当利回りに関しては3%以上を設定することで株価が上昇して配当利回りが下がってしまっている優良高配当株が漏れないようにします。
配当性向に関しては70%以下に設定し、連続増配年数は2期以上とします。
増配年数に関しては、連続増配企業を選ぶというよりも減配している会社を弾く目的で設定しています。



本当は“減配している会社を除く”という項目があればいいのですが、今はその項目が無いので今後のアップデートに期待しましょう。
また、注意点としては連続増配、増益にはしないということです。



え?別に連続増益&増配企業チェックした方がいい企業が
いっぱい見つかると思うけどなんでなの?



本来は連続増益&増配の企業に投資をしたいけどコロナショックの影響で連続増配をストップした企業が多かったんだ。
そのため、10年スクリーニングをするときは連続増収、増益、増配は選択しないようにしましょう。
逆に、コロナ禍でも成長し続けた企業を探したい時には選択してもいいかと思います。
具体的な設定方法について解説!


まずはマネックス証券のアプリから銘柄スカウターを開いて、メニューから10年スクリーニングを選択します。


【新規作成】からオリジナルのスクリーニング設定を作ります。


【新規作成】の画面を下にスクロールすると【条件を追加する】という項目が出てきます。
ここからスクリーニングの条件を選んでいきましょう。


まずは大項目の【通期業績】から選んでいきます。
ここでは以下の3つにチェックを入れてください。
- 売上高(10年間の成長率)
- 営業利益(10年間の増収回数)
- 当期利益(10年間の増収回数)


まずは大項目の【分析指標】を選択します。
ここでは以下の3つにチェックを入れてください。
- 予想配当利回り
- 配当性向
- 連続増配年数



項目選択が【6/10】になったことを確認出来たら【決定】を押してください。
スクリーニングをした時の項目の表示順はチェックをつけた順番になります。
スクリーニング後に銘柄一覧が表示されるのですが、慣れてきたら見やすくするために以下の順番でチェックを入れるようにしてください。
- 予想配当利回り
- 配当性向
- 連続増配年数
- 売上高(10年間の成長率)
- 営業利益(10年間の増収回数)
- 当期利益(10年間の増収回数)


先ほどの設定が反映されましたので、さらに絞っていきます。
- 売上高(10年間の成長率)
⇒10年&5%以上 - 営業利益(10年間の増益回数)⇒6回以上
- 当期利益(10年間の増益回数)⇒6回以上
- 予想配当利回り⇒3%以上
- 配当性向⇒70%以下
- 連続増配年数⇒2期以上



これで100〜200銘柄にまで絞ることができるはずです!



名前をつけて保存しておけば、次回以降はこの条件設定から開始できるよ!
条件設定は複数作れるので、その時々で使い分けられるように設定しておくと便利です。
いよいよ【スクリーニング】していきましょう。


これで厳選した高配当株の投資候補リストができあがりました。



これはあくまでもリストだから要注意だよ!
これは候補だからここから選抜メンバーを見つけるよ!
IRバンクを使った銘柄分析についてはこちらの記事で解説しています!


さらに絞り込む場合


ここまで基本設定について紹介しましたので、さらに優良銘柄を絞り込む方法を解説していきます。
10年スクリーニングでは項目を追加していくことでより条件に合った銘柄を探すことができます。
先ほどのオススメ設定に以下の項目を追加すると、さらに財務が優良な銘柄に絞ることが出来ます。
- 営業利益(10年間の利益率)⇒10%以上
- 実績ROE⇒8%以上
- 自己資本比率⇒50%以上
営業利益とROEを入れることで稼ぐ力のある成長企業に絞ることが出来ます。
高配当銘柄は事業が成熟したおじいちゃん企業が多いのですが、それ以外にも成長性もあって配当も出してくれるような会社を探したいときに入れるようにしましょう。



ここで条件を入れるのに一つ注意があるけどジンベイくんわかるかな?



んー,,,,そんな企業は存在しましぇーん!!!



いいえ、実在します!笑
正解は業種によっては異なってくるってことだよ!
「銀行」や「商社」など特定の業種に関しては、営業利益率ではなく経常利益率でスクリーニングをしましょう。というのも、これらの業界は全体として営業利益率が低くなっているので弾かれてしまいます。
自己資本比率は重要なので基本設定に入れても大丈夫ですが、銀行や不動産など自己資本比率が全体で低い業種を入れたい時には外すようにしましょう。
今買い時な銘柄を絞る場合


- 予想配当利回り⇒3.5%以上
- PER⇒12倍以下
- PBR⇒1.0倍以下



この設定でスクリーニングすると割安高配当株を探すことが出来ます。
基本設定の予想配当利回りを3.5%以上にして、PER・PBRをこの条件で追加しましょう。
一般的にPER15倍以下、PBR1倍以下で割安と言われますが銘柄や業種によって変化するのでその点はご注意ください。
まとめ


マネックス証券の「10年スクリーニング」は、長期的な視点で優良な高配当株を探したい投資家にとって非常に強力な味方です。
様々な条件を組み合わせ、自分だけの「お宝銘柄リスト」を作成する過程は、まさに宝探しのよう。
この記事を参考に、ぜひあなたも銘柄発掘を楽しんでみてください!



いろんなスクリーニングを加味して超優良株を探していくんだね!楽しそう♪



宝探しみたいで優良株を見つけた時はかなりワクワクするし、とっても楽しいよ♪