【もう怖くない!】決算短信の読み方初心者でも1分で分かるポイント徹底解説!


“決算短信”って何だか難しそう…」



専門用語だらけで、どこを見ればいいのか全然分からない!」
そんなお悩みや疑問を抱えていませんか?
「決算短信」は、企業の健康状態や成長性がギュッと詰まった、いわば「会社の成績表」のようなもの。
この記事を読めば、どこをどう見ればいいのか、たった数分でスッキリ理解できるようになります!
難解に見える決算短信も、見るべきポイントさえ押さえてしまえば、実は1分もあれば大切な情報をゲットできるんです。
- 初心者でも安心!決算短信の「見るべきポイント」と基本の読み解き方。
- 企業の業績・財務・将来性を深く分析するステップアップ術と注目点。
- 決算情報の収集を効率化する便利ツールと、投資に活かす実践的アドバイス。



さあ、一緒に決算短信の読み解き方をマスターしましょう!
まずはキホン!「決算短信」って何?なぜ見る必要があるの?
決算短信とは、四半期ごとの決算内容をまとめた企業の成績表のような資料で、年4回発表されます。



超カンタンに言うと「最近、うちはこんな経営状況ですよ~」とお知らせしてくれる成績表のこと。
上場している会社は、3ヶ月に一度、この成績表(決算短信)を発表する義務があるんです。



だから年に4回、最新の業績をチェックできるチャンスがあるんですね。
- 持っている株、気になっている株の最新の「元気度」が分かる!
- 今後の株価や配当金に影響する情報がいち早く手に入る!
- 「なんとなく」じゃない、根拠のある投資判断ができるようになる!
特に高配当株投資をしている人にとっては、配当金がちゃんと支払われそうか、業績は順調か、といった情報は生命線。



決算短信はその答えを知るための、最も早くて正確な情報源なんです。





決算短信には今後の配当金に関わる重要な情報がたくさん書かれています。
そのため初めて決算短信を見ると「どこから見ればわからない…」となる人も多いでしょう。
決算短信を読み解くのは難しそうに見えるかもしれませんが、見るべきポイントを知ってしまえば1分くらいで内容を理解することができます。
決算短信には1年分の業績をまとめた【決算短信】と3か月ごとの業績をまとめた【四半期決算短信】があります。
決算の時期は会社によって異なりますが、多くの会社で4月1日から3月31日までが事業年度になっているので5月に【決算短信】が発表されます。



これが5月が決算シーズンと言われる理由です。
【四半期決算短信】も重要なのですが、まずは通期の【決算短信】を見れるようになりましょう。
【初心者さん向け】まずはココだけ!決算短信「最重要2大ポイント」





初心者が決算短信で見るべきポイントはEPSと配当金です。



まずは2つのポイントを押さえよう!
EPSは1株当たりの利益を表しているので、EPSが伸びていれば会社の業績も伸びていると判断できます。
配当金に関しては去年の配当金と比べて、今年の配当がどう変化しているかを確認しましょう。



他にも確認したい箇所はあるのですが、まずは最低限この2つを見れるようになれば大丈夫です。
見るべきポイント①:EPS(1株あたり利益)~会社の稼ぐ力が伸びてる?~


EPSとは「1株あたり当期純利益」のこと。



超ざっくり言うと、「会社が株1枚あたりでどれだけ利益を稼いだか」を示す数字。



これが伸びていれば、会社が順調に成長している証!



EPSを見る時は②と⑥を確認して次の2点を確認します。
- 今年度のEPSが前年度より成長しているか
- 来年度のEPSが今年度のEPSよりも成長する予想になっているか
では順番に解説していきます。


②の【1株当たり当期純利益】がEPSになります。
上の段が今年度のEPSで下の段が前年度のEPSになります。
積水ハウスの2024年度のEPSは309円、2023年度のEPSは276円となっており、事業が成長していることがわかります。


次に⑥から次年度のEPSを見てみましょう。
来期のEPSは313円を予想しているので本年度の309円から微増ということがわかります。
今後の業績次第では変化することがありますが、減っているわけではないので妥協点といったところでしょうか。



EPSはこのように見ていけば大丈夫です。
昨年度よりもEPSが下がっていたり、来期の予想EPSが今期よりも下がっている場合は業績が不調と判断できるので原因や理由を調べて投資判断や見直しをするようにしましょう。



次に配当金を見ていきます。
見るべきポイント②:配当金 ~ちゃんと増えてる?無理してない?~


配当金とは株主に還元される利益の一部。



高配当株投資家にとっては超重要!
決算短信の⑤には配当金の情報が載っています。



ここでは配当金が年々増加しているかを見ていきましょう。
増加傾向にあれば問題ありませんが、減配があればその理由を確認すると同時に今後投資していくべきかを判断してください。
また、配当性向も記載されているので高くても70%以下になっているかを確認しましょう。
既にお気づきの方もいるかと思いますが、実は決算短信で見ている部分はIRバンクで銘柄分析をする時に見ていた項目とほとんど同じです。
決算短信の書き方が少し複雑なのでわかりにくいですが、IRバンクの最新情報を確認していると思ってもらえば良いかと思います。



あれ、このEPSとか配当の情報って、IRバンクとかで見たのと同じじゃん!



そうなんです!
決算短信は、そういった株価情報サイトの最新の元ネタ。



ちょっと書き方がカッチリしているだけで、見ている情報は本質的に同じことが多いんですよ。
【ステップアップ編】もっと詳しく!決算短信「サマリー情報」を丸ごとチェック!





EPSと配当金を見れるようになったら、次は決算短信の1枚目「サマリー情報」全体を見てみましょう!



決算短信の構成はこのようになっています
- 売上高や財務の情報をまとめたページ
(サマリー) - 添付資料の目次
- 定石に関するコメント
- 貸借対照表や損益計算書
どれも難しそうですが見るべきポイントは①のサマリーと③のコメント部分です。
1枚目のサマリーには投資家が見るべき情報の全てが凝縮されています。
- 売上・営業益などの業績
- 財務状況
- 配当予想
- 業績予想や予想の修正
決算書の読み方①経営成績


決算書でもっとも重要となるポイントは、1ページ目先頭の経営成績です。
前年同期比と比較して今期の売上や利益がどのくらい増えたのか、もしくは減ったのかが一目でわかるようになっています。
△がついている場合はマイナスという意味になり、前年よりも業績が悪くなったことを表しています。
この場合、売上高は前期比6.1%の上昇、当期純利益も9.6%上昇と好調だったことがわかります。
決算書の読み方②EPSを確認


次にEPSを見ていきましょう。
EPSは先ほど紹介したように企業の成長性を知るための重要な指標です。
決算短信では前年よりもEPSが上昇しているかを見ていきましょう。
決算書の読み方③資産状況を確認


次に自己資本比率と1株当たり純資産を見ていきます。
自己資本比率とは総資本のうち「返済が不要な資本」がどのくらい占めているかを表す指標です。
自己資本比率が高い会社ほど自分で用意したお金が多いため、倒産しにくい会社と判断できます。
積水ハウスの場合は今年も前年も自己資本比率50%程度を維持しているので問題ないかと思います。
決算書の読み方④キャッシュフローの確認


次にキャッシュフローを見ていきます。
“営業活動によるCF”は本業のビジネスでどれくらいお金を稼いできたかを表しています。
簡単に言ってしまえば事業における“収入ー支出の差額”のことです。
ビジネスで稼いできたお金が黒字であれば、事業投資や配当金の支払いに使えるので、他の指標と同じように長期的に右肩上がりになっていればOKです。


今年の積水ハウスのキャッシュフローを見てみるとあまり良い状況ではないことがわかります。
営業CFが昨年よりも減少し、その影響もあってか事業投資のお金も削減していることが分かります。
そして、足りないお金を補うために銀行からの借り入れである財務CFが+になっています。
この理由としてはキャッシュフロー計算書を見ればわかりますが、棚卸資産の増加が影響しているようです。
棚卸資産とは在庫のことで、在庫が余ってしまうと保管費用の増加や運転資金を寝かせることとなるため、会社のキャッシュフローにとってはマイナスになります。
キャッシュフローが悪くなる原因はいくつかありますが、一番怖いのは売上や利益が減ることで営業CFが減っていくことです。
そのため、今回の場合は売上も利益も過去最高を達成しており、悪化原因も棚卸資産の増加なのでそこまで悪いという印象はありません。
決算書の読み方⑤配当金の確認


次に配当金の情報を見ていきます。
配当金に関しては、先ほど紹介したように直近の配当金推移と配当性向を確認しておきましょう。



配当金が増加傾向にあって、配当性向が70% 以下であれば大丈夫かなと思います。
決算書の読み方⑥業績予想・修正
つづいて、企業が出す決算短信の業績予想と業績修正を確認しましょう。
業績予想は1年に1回の【決算短信】(1年に1回の決算短信)に掲載されており、多くの企業が来期の業績予想を発表します。
※来期予想を開示していない企業もあります。


業績予想や業績修正は、株価に大きな影響が出やすい重要なポイントです。
高配当株投資においては長期的に業績が安定している会社に投資をしていきたいので、来年の業績が今年よりも良くなりそうかを確認しましょう。
【さらに深掘り編】文章情報も読んでみよう!「経営成績等の概要」と「今後の見通し」
経営成績等の概要
決算書を読み進めていくと、2ページ目以降は経営方針や経営成績が記載されています。
企業の経営を取り巻く外部環境の変化や、今期の業績が良かった(悪かった)理由などについて書かれています。
決算説明資料を作成していない企業の場合の場合は、業績の状況を具体的に知れるのは決算書のこの箇所くらいなのでしっかり目を通しておきたいポイントです!
数字だけでなく、会社がどんなことを考えているのか、文章からも読み取ってみましょう。
決算短信の2ページ目以降には、こんな情報が書かれています。
- 今期、業績が良かった(悪かった)のは、こんな理由からです!
- 私たちの業界は今こんな感じで、こんな影響がありました
数字だけでは分からない会社の状況を理解するのに役立ちます。



特に決算説明資料を別途作らない会社の場合、ここが一番詳しい説明箇所になることも!
今後の見通し


そしてさらに読み進めていくと今後の見通しについての記述もあります。
業界の流れや世界経済、金利の影響から今後どのように事業展開を進めていくのかが書かれていますのでぜひ目を通しておきましょう。
- これからうちは、こんな戦略で事業を進めていきます!
- 業界のトレンドや経済状況を踏まえて、こんな風に頑張ります!



長期投資をするなら、会社の向かう方向性を知っておくのは大切
決算短信チェックをラクにする「便利ツール」も活用しよう!





毎回、決算短信を探して読むのは大変…



そう感じる方もいるかもしれません。
そんな時は、便利なツールを活用しましょう!
- 株探(かぶたん):企業の決算情報を非常に見やすくまとめてくれているウェブサイト。過去の業績や決算スケジュールも追いやすいので、初心者さんにもおすすめです。
- カビュウ:お使いの証券口座と連携させると、資産管理はもちろん、保有している銘柄の決算発表などの適時開示情報をまとめて通知してくれる便利なアプリです。これで決算発表を見逃す心配も減りますね!
カビュウの使い方


高配当株投資をしていくと保有銘柄が多くなって、毎回決算短信を検索するのが面倒になります。



そこで活用したいのが「カビュウ」です。
カビュウは証券口座と紐づけを行うことで自分の資産を見やすくしてくれるアプリです。
それだけでも十分使いやすいアプリなのですが、カビュウには保有株の適時開示情報をまとめて教えてくれる機能があります。



コレを使うことで毎回決算が近づいた銘柄を調べる手間を無くすことが出来ます。
まとめ|決算短信はあなたの投資の強い味方!


今回は、決算短信の読み方について、初心者さん向けポイントからステップアップ術まで解説しました!
- 決算短信は「会社の成績表」!最新情報をゲットしよう!
- 初心者はまず「EPS」と「配当金(配当性向も)」をチェック!
- 慣れてきたら「サマリー情報」全体で経営成績・資産状況・キャッシュフロー・業績予想も確認!
- 文章情報(経営成績等の概要・今後の見通し)で、数字の背景も理解しよう!
- 株探やカビュウなどの便利ツールも活用して効率アップ!
決算短信の書き方は、どの企業も基本的には同じフォーマットです。
一度どこに何が書かれているかを把握してしまえば、色々な企業の決算書がスラスラ読めるようになりますよ。
今回は積水ハウスの決算を例に出しましたが、こちらの動画ではより詳しい見方が解説されていますので参考にしてみてください。